カウンセリングの中で用いられる技法について、代表的なものを紹介します。
EMDR
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理法)は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対して、効果があると検証されている心理療法です。フランシーヌ・シャピロという人によって開発されました。
EMDRでは適応的情報処理(AIP)というモデルに基づいて理解し対応していきます。このモデルでは、トラウマ体験や苦痛な人生経験はちゃんと処理されず不完全な形のまま保存されていると仮定されています。不完全で不適切な形で保存されている過去の経験に対し、目の動きなどを通じて脳や体に直接刺激を与えることで、まるで枯葉が積もっている雨どいの枯葉を取ることで水の流れが良くなるように、人が本来持っている情報処理のプロセスが活性化され、生々しい体験が一つの記憶として処理されていくとされています。
EMDRはPTSDだけでなく他の精神科疾患、精神衛生の問題、身体的症状の治療にも、学術雑誌などに成功例がしっかり記述されています。
2014年に最初のトレーニング(Weekend1)を受けてから他のアプローチを学び、2023年に後半のトレーニング(Weekend2)を修了しました。
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ブレインスポッティング
ブレインスポッティング(BSP)は、精神分析、ソマティックエクスペリエンシング、そしてEMDR等の影響を受けていると言われている心理療法です。EMDRのエキスパートであったDavid Grand博士によって開発されました。効果研究も盛んに行われており実際に効果が証明されています。
言葉にならない・しにくいと感じていることに対して用いやすいという印象です。
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ボディコネクトセラピー
ボディコネクトセラピー(BCT)は、従来から効果的であった心理療法のエッセンスに、全く新しい概念を加えて生まれた心理療法です。東京未来大学教授の藤本昌樹教授によって開発されました。特徴は一つ一つのトラウマ記憶の処理にかかる時間が圧倒的に短いこと、活性化が出にくいこと、解離が起こしにくいように工夫されていることなどです。
早くて安全、またブレインスポッティングと同じように言葉にしにくい感覚にも用いやすいという特徴から、私が最も重宝している心理療法の1つです。
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ホログラフィートーク
ホログラフィートークは自我状態療法の一種として分類される心理療法です。日本の心理士の嶺輝子先生によって開発されました。自分の抱えている辛い感覺や感情に、催眠とまではいかない軽い状態の中で触れていく中で、その意味を読み取って解決し癒すという一連のプロセスを相談者が自ら行なっていくのが特徴です。
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TFT
TFTは特定のツボをタッピングすることで心身の不調を改善する心理療法です。アメリカの心理学者ロジャー・キャラハンによって開発されました。短時間で実施しやすいことから、セルフケアの一環として身につけて日常の中で実施していただくことも多いです。
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